「みやさん!Theをつけるかつけないかわかる?フフフッ・・・」
さる偉い方からの電話は唐突にはじまりました。
「え?Theはただひとつを表す定冠詞で、えっとですからこれはただひとつじゃないわけでして・・」
「ほぉ!じゃこれはどうかな?」
「あ、ほんとだ!じゃあ、あれは間違ってたんでしょうか?」
「いや、そうとも言えんのよ。つまり、あそこはTheを付ける事で頂点である事を言える訳じゃよ」
「な、なるほど。さすがですねぇ」
「いや、ほんまにさすがじゃのぉ」
「よろん」と「せろん」の違いを教えてくれたその方は電話の向こうで満足そうにうなずいていた。
Theをつけるとつけないでこんなにも違うのを知った。
新しい発見に、僕とその方は夜の帳の中でお互い満足げな笑いを浮かべていた。顔は見えていないんですがね。
「あ、でもちゃんと調べておいてくれよ。唯一無二、あそこだけがTheをつけた表現が許されているということを、な」
「はい、もちろんです。じゃTheをつけた表記が許されるのは世界各国にひとつづつしかないという事になるんですね」
「そうだろうね。特にイギリスとアメリカはどこがTheという称号を許されているのか知っておきたいね」
家に帰って調べた。え?!っていうくらいTheをつけたところがいっぱいあった。
き、教授!私ら間違ってるようです。
脳みそがざくろのように割れました。
0 件のコメント:
コメントを投稿