2007年7月19日木曜日

クモの糸


朝通勤電車に乗って座って本を読んでいた。膝にバッグをおき、その上に本を置いて。文字を追っている視界にふと動くものが・・・。僕のバッグのはじっこを歩いていたもの、それはクモ。そんな大きくはなかったので何気なく指で弾いた。すると向かいの席の人の足元まで飛んじゃって。あ、まずいかなと思ったがそのまま本に目を落とした。しばらくするとまた視界のはじで動くものがある。え?と思ったらまたクモ。それもさっきのにそっくり。あ〜僕のバッグ、ついに蜘蛛の住みかと化したか!おのれ!とまた弾き飛ばした。また向かいの人の足元まで飛んでいく。今度は女性の足元。微妙に気になってしばらく目で追いかけた。クモは女性のハイヒールに必死でよじ登ろうとしている。あまり見ると誤解されるので、チラ、本、チラ、本という具合だが、その方が怪しかったかも。それはさておき、次は隣の男性のドタグツによじ登っていた。さらに次見ると電車の連結のところにいた。電車の揺れに挟まれるなよと思いながら次に見ると、姿がない。つぶされたかと思った次の瞬間である。何とまた僕のバッグにいるのだ。素早い奴、愛い奴。大事にしなければならんのかと思った。その時電車が駅に止まった。
瞬間、奴は隣のおばさんに移った。・・・と思う。何故って僕のバッグから一瞬で姿が見えなくなったのだ。今日は朝からびっくりした。もう少し一緒だったら名前を付けていたかも知れない。咄嗟の事に写真もない。しかし正しく経験した。クモの習性に詳しい人、教えて下さい。まさか芥川龍之介の小説のように助けを求めていたのではあるまいな。
ちょっと切ない。

0 件のコメント: