2011年10月5日水曜日

ソフトバンクとAU


ソフトバンクと900MHz帯

チャイナ・ユニコムはプレス向けイベントにおいて、iPhone 4SがHSPA+をサポートしている事を暗に示しました。この情報を受け「ソフトバンクのiPhoneはHSPA+サポートか!?」なんて噂が出た際に、カバレッジだけでなく、通信速度においても不満を持つ現行のソフトバンクユーザーは大きな期待を持ちました。が、フタを開けてみるとiPhone 4SはHSPA+非対応。

そういった経緯もあり、今後ますます注目を集めそうなのがソフトバンクが900MHzを獲得するか否か。 ソフトバンクはこの周波数帯を「プラチナバンド」と呼び、獲得に意欲を見せています。どのくらい意欲的かと言えば、獲得前にも関わらず基地局の敷設に着手しているぐらいです。確かに900MHzをソフトバンクが獲得すれば、今よりは通信環境は良くなる事は期待できます。ではそれはいつからなのか?

答えは「2012年の7月から」。

ユーザーが実際に900MHzの恩恵を受けるのは、おそらく1年以上先の話になるでしょう。したがって今後1年間はソフトバンクの通信環境は悪くなりこそすれ、劇的に良くなる事は無いとも言えます。現時点において900MHzの存在は、ソフトバンクを選択する際のメリットとしてはカウント出来ないというわけです。


au版iPhoneの通信品質は?

iPhone 4Sの密かなサプライズは、CDMAの2.1GHz帯をサポートしているという点です。Verizon向けiPhone 4はCDMA 800MHzと1.9GHzのサポートだった為にauの2GHz帯では使えなかったのですが、今回の仕様変更によりauは晴れて2GHzを使えるようになったのです。新800MHzは5MHzという狭いバンド幅で運用されている為、今回の仕様変更はauにとってプラスに働くでしょう。auは当然データトラフィックの主戦場を2GHzを移す事になるわけですが、ここで心配な事が。

auの2GHzについては、基地局数がまだまだ少なく不安が残ります。(9月3日の時点で13,780ヶ所。)1年後2年後はどうなるか分かりませんが、現時点でのauのネットワークでのiPhone 4Sの運用については個人的には疑問を感じます。ここはauからなんらかのアナウンスが欲しい所です。
またauの「WIN HIGH SPEED」(EV-DO Rev.Bの仕様の一部を利用した規格)はiPhone 4Sではサポートされておらず、EV-DO Rev.A(下り3.1Mbps)のみ。規格上の通信速度の比較でいけば、ソフトバンクのHSDPA(7.2Mbps)よりも劣る事になります。

実際はiPhoneユーザーを含む同一周波数帯を利用する端末がどのくらい増えるかによると思いますが、「ソフトバンクは電波が悪いからauに行こうぜ」というのは必ずしも真ではないと言えるのではないでしょうか。

なるほど。

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